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宴のあと / 三島由紀夫

三島由紀夫2冊目。
金閣寺のすぐ後に読んだ。金閣寺よりはだいぶ軽い感じで読める。
文章のキメ細かさは同じで、やはり綺麗だった。

登場人物が、ひどく魅力的。
庶民的でエネルギッシュなかづと、対照的に高潔な知識人の野口。
ふたりの選挙活動を助ける山崎。
保守側の元亀。
誰も好きであった。

正直、政治の小説だったので
三島が一番いいたかったことはよく理解しないまま読んだように思う。
無知を痛感する。

かづの印象的な台詞があった。
「空虚に比べたら、充実した悲惨な境涯のほうがいい。
真空に比べたら、身を引き裂く北風のほうがずっといい。」
彼女の性格がよくあらわれてると思う。
私だったらどっちだろうと考えてみたが…、決められなかった。
傷つくのは嫌である。

彼女は図太く、強い女だと思うが、か弱い思いもあった。
死後はきちんとした墓に弔われたいという思い。
私には、残念ながら少しも理解できないのだけれど、
野口と結婚して彼女が感じたのは、立派な野口家の墓に入れるという思いが一番であった。
孤独に、誰にも弔われないような墓に眠ることを、恐れていた。

私が理解できないのは、宗教的な観念が薄くなっている現代に生きるからか。
私の家が特に、そういうものがないからか。
父親は、墓を作る気はたぶん今もない。
立派な墓の下に眠るということは、どういうことなんだろう。
死後の孤独や安心を考えたことは、ないんじゃないかな私。
死の後に、孤独や安心があるとも思わない。
いやしかし
誰にも弔われない墓に入るのは、寂しいのかもしれない。
冷たい冷たい石の下で、孤独かもしれない。
いや・・・
今のところ 死んだ後は灰にでもなって
海に漂えた方がいいな。何年も何年も、弔われるより。

ううーん
金閣寺のほうが難しかったけど、面白かった。
やっぱりあまり理解できてないんだろうな、これは。
登場人物は、本当に、みんな好きなのだけど。

またうまく書けずに第2回終了。

 

 

宴のあと (新潮文庫)

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