アドルフ / コンスタン

晴れませんねー。
テンションあがりませんねー、天気悪いと。

最近、またちょっと本を読むようになりました。
先月はもう課題用以外、ほとんど読みませんで…

なんでかって、アイアプリのせいなんですけど。
携帯変えてメガアプリ対応になって、RPGが出来ちゃうんだもの!
家でゲームする時間はなかなかないんだけど、電車内とかで出来るとなると。
ついつい移動時間が、本<ゲーム になってもうて。
これだからゲーマーは´Д`
もう幻想水滸伝全クリ目前なので、読書に戻ったわけです。
まあ今もう2周目だし、そりゃ飽きるよね
108人全員集めちゃった★

次はドラクエ1やりたいなーとか思っておりますので
また読書時間減るかもしんない・∀・

とりあえず読書感想
ここ1,2年外国人作家読むことほんとに増えたなー

 

「アドルフ」は、母上が好きだと言っていた本。
家の書庫にあったので、カミュと一緒に拝借しました。
コンスタンって、あたし名前も知らなかった。

なんていうかですねえ。
あたし、特に前半までは、主人公のアドルフが嫌いです´Д`

忘れ物の手記を公開する、という形式で拾い主の挨拶から物語は始まる。
才気はある(らしい)が、人に心を開かず惰性で日々を過ごしていた青年、アドルフは、P伯爵の恋人エレノールと出会い、恋に落ちる。
「貴女にお会いできなければ、私は死んでしまいます」
若さ故の激しい情熱をもって、彼は言う。そんなアドルフに、婦人も次第に心動かされていくわけだが。
いやもうね、まず何がいやってね、こーいう台詞たちです。
たしかフランス?文学なので、日本の感覚と違うのは当たり前なんだけども。
愛は感じるかもしれない。愛されてるという快感はあるかもしれない。
しかし、それよりも煩わしさが勝ります。いや、あたしの場合だけどさ。
ここまで言ったらだめでしょう。
あなたがいなきゃ死ぬって言葉は、たとえ思っても口にしないでほしい。
口に出した途端に、非常に軽く安っぽい言葉になりませんか?
死までもが軽いものに聞こえません?
ちなみにこの時のアドルフ、あたしと同い年なんですが
若いのもあるし、なんかもぉ完全に勢いだけでゆってるっしょお前、みたいな。
気がします。うん、あたしは嫌いですこういう野郎。
(エレノールも後々こういうこと言うけど)

しかし婦人を想うが故の苦悩の描写などは、非常に共感できる。

「心中もはや打算も策略もなかった。~私を行動させるものは、もはや成功の望みではなかった。恋しい人に会いたい、一緒にいたい、そうした想いだけが私を支配していた。」


こう思えるときが、恋愛で一番素敵な時期だと思う。

アドルフの熱い思いに、エレノールもいつしか彼を愛すようになる。
なるのだが!アドルフの方は、熱情が冷めてしまうのであります。
なんてこと。
恋愛ってそうなのよね、愛のキューピッドは意外に残酷なのよね。
可愛いツラしてるくせに!(きっとキューピーみたいな)

物語後半はずっと、恋愛の熱情は失せてしまったのに、惰性や友情、同情、義務…そういった思いでエレノールと共にいることの苦悩が描かれる。
愛されることの重荷。愛を返せない苦しみ。
苦悩し続け、最後まで切り捨てられない情けない男、アドルフ。
最後の最後、第三者によってエレノールは、別れようとしているアドルフの心中を知る。
そしてショックから体調を崩し、そのまま亡くなってしまう。
可哀想なエレノール。可哀想な、アドルフ。
彼は一生エレノールの愛と、死を、抱えて生きるのでしょう。

可哀想だと思うけど、アドルフが悪い。別れろよちゃんと!
彼女のために、と繰り返すアドルフは、結局自分を守るために逃げ続けてるだけだ。

恋(愛ではなくて)が綺麗なのは、きっと一瞬。
それは「相手のために」という自己犠牲、献身ではなくて
互いが相手をただただ求めてやまぬ、そのときだとあたしは思う。

やべえ恋してえ。